4月2日~8日は、発達障害啓発週間

すでに期間に入っていますが、去る4月2日は、国連の定めた世界自閉症啓発デーであり、
つづく4月8日までの1週間は、発達障害啓発週間となっています。

 この期間は毎年、シンポジウムの開催や認知度を高める活動が行われており、
セサミストリートとタイアップした動画配信がなされているほか、
4月2日当日には東京タワーがブルーにライトアップされるイベントも行われました。

 発達特性のある方の就労については職場でも頻繁に話題になるトピックですが、まだまだ理解と支援が十分とは言えない状況があります。私たちの主戦場である労働現場では特に、企業に籍を置いた状態で働きながら受けられる支援についてのハードルが高く、
大きな課題と考えられます。

 春は大きく環境が変わる時期であり、ストレスを感じたり、体調を崩したりしやすい季節ですが、特性のある方はこうした変化により大きな影響を受けることがあります。

 近年WHO(世界保健機関)によって国際疾病分類が大きく見直され、
従来の「広汎性発達障害」「多動性障害」といった診断名も神経発達の問題としての
「自閉スペクトラム症」「注意欠如多動症」へと変更になるなど、専門家のなかでも捉えられ方が変化してきています。
正確な診断がなされないまま一括りに「発達障害」と安易にラベリングしないことも、とても重要です。

 1人でも多くの当事者の方が、誤解や偏見を受けずにそれぞれの力を発揮して生活できることを願います。

参考)
世界自閉症啓発デー公式サイト
・ICD-11 における神経発達症群の診断についてーICD-10 との相違点から考えるー
(森野ら, 精神神経学雑誌123: 214-220, 2021)