「その手袋、正しいチョイスですか?」
~「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」改訂第2版公表~

「化学物質の自律的な管理」(詳細は2024年7月17日の記事参照)において、業種問わず令和6年4月から事業主の対応が義務化されたことの一つに、「皮膚などへの健康障害を起こすおそれがある物質の取り扱いにおける直接接触の防止」があります。

健康障害を起こすおそれのあることが明らかな物質を製造ないし取り扱う業務では、労働者に「不浸透性の保護衣、保護手袋、履物又は保護眼鏡等適切な保護具」を使用させることが義務づけられました。

「浸透」とは手袋などにある小さな隙間から化学物質が通過してしまう現象であり、浸透が起こってしまうと、皮膚から吸収された化学物質が炎症や発がんといった様々な健康障害を引き起こす恐れがあります。

そのため、使用する物質に応じて保護具を正しく選択していくことが重要であり、2024年のマニュアル第1版では、化学防護手袋に重点を置いた内容が記載されました。今回改訂された第2版では、これまでの内容に加えて、化学防護服(保護衣)、保護めがね、化学防護長靴(履物)まで拡充された記載がなされています。

私たちがご訪問している企業様の中でも、様々な職場で自律的管理に向けた対応が進んでいる現状があります。今回のマニュアル改訂が、ご担当者の一助になることを願っています。

参考)
厚労省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」改訂の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/11305000/001398391.pdf

厚労省「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」第2版(暫定版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001393159.pdf