「U=U」、世界エイズデーに正しい知識を身につける
12月1日は世界エイズデーです。
日本国内で2023 年に新規報告されたHIV(人免疫不全ウイルス)感染者は 669 件、エイズ患者は291件であり、合計すると千件近くなります。そのうち7~8割は国内感染と推定されています。
治療法の進歩により、HIV陽性となった場合でも早期の治療開始・継続によりエイズの発症を防ぎながら、感染していない人と同等の生活を送ることが期待できるようになりました。
さらに、近年では、治療により血液中のHIVウイルス量が検査で検出できない程少ない状態が6ヶ月以上継続しているHIV陽性者からは、性行為によってHIVが感染することがないことも確認されています。このことは、Undetectable(検出限界値未満)=Untransmittable(HIV感染しない)、略して「U=U」と呼ばれています。
早期発見が重要であり、昨年も全国の保健所等で10万件以上の検査が実施されていますが、新型コロナウイルスの流行によって一時期検査数が大きく落ち込み、未だに以前の検査数までは回復していません。
40歳未満の報告数が多くなっていますが、高年齢層ではエイズ患者として報告される件数割合が高い傾向があり、検査をすぐ受けられていない可能性が指摘されています。
現状はエイズの発症予防、HIVの感染予防共に大きく進歩していますが、そうした変化が正確な情報として伝わっていないために、有効な治療法がなく死に至る病であった時代の認識にとどまっている場合が少なくないとされています。
謝った認識が差別や偏見に繋がらないよう、また感染を心配する人が思い込みから検査や治療から遠ざかることがないよう、以下のサイトを参考に正しい知識を得ていくことが望まれます。
■エイズ予防情報ネット(API-Net) 世界エイズデー特設ページ
検査・相談に関する情報あり
https://api-net.jfap.or.jp/edification/aids/special2024.html
■RED RIBBON LIVE 2024オフィシャルサイト(RRL)
http://redribbonlive.net/